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宇宙ステーションから見た地球と星の光跡が幻想的すぎる件

2026 3/05
宇宙・天文
2026年3月5日
🕑この記事は約6分で読めます
シルミー

はかせ、この写真見て! 光の線がいっぱいあるんだけど、これ全部星なの?

はかせ

シルミーちゃん、いい質問ですね。実はこれ、国際宇宙ステーションから撮影された長時間露光写真なんです。星だけじゃなくて、地上の街明かりも写っているんですよ

2026年2月25日、NASA宇宙飛行士クリス・ウィリアムズが国際宇宙ステーション(ISS)から撮影したこの1枚は、まるで宇宙と地球が一緒に踊っているような光景を捉えている。

目次

長時間露光で浮かび上がる光の軌跡

長時間露光で撮影された星の光跡
Photo by Tianhao Wang on Unsplash

シャッターを開けっ放しにする撮影技法

この写真の秘密は長時間露光という撮影技法にある。普通の写真は一瞬でシャッターを切るけれど、長時間露光では数秒から数分間、カメラのシャッターを開けっ放しにする。

すると、動いているものが線になって写る。夜の高速道路で車のヘッドライトが赤い線になって見えるのと同じ原理だ。

ISSは時速約2万7600キロメートルという猛スピードで地球の周りを回っている。新幹線の約70倍の速さだ。だから、カメラのシャッターを開けている間に、ISSはどんどん移動する。

星と街明かり、2種類の光の正体

写真に写っている光の線は、大きく分けて2種類ある。

1つ目は遠くの星々が作る光跡。ISSが動くことで、星が流れるように見える。実際に星が動いているわけじゃなくて、ISSが動いているから星が流れて見えるんだ。遊園地の観覧車から外を見たとき、景色が回って見えるのと似ている。

2つ目は地上の街明かり。ISSの真下には地球があって、都市の灯りが輝いている。その光もISSの移動によって線になる。星の光よりも明るくて太い線として写るのが特徴だ。

幽霊のような光が生まれる理由

ウィリアムズが撮影したこの写真で特に印象的なのは、光の軌跡が幽霊のような淡い輝きを持っていることだ。

これは長時間露光特有の効果で、光が時間をかけて積み重なることで生まれる。一瞬一瞬は微弱な光でも、何秒も何十秒も蓄積されると、はっきりとした軌跡になる。

宇宙空間には大気がないため、地上から見上げる星空よりもずっとシャープに星が見える。その鮮明な星の光が、ISSの高速移動と組み合わさって、この世のものとは思えない光景を作り出している。

国際宇宙ステーションから見る地球の姿

国際宇宙ステーションから見た地球の夜景
Photo by Nastya Dulhiier on Unsplash

地上400キロメートルの視点

ISSは地上約400キロメートルの高度を飛んでいる。東京から大阪までの直線距離とほぼ同じ高さだ。

この高度からだと、地球はまだはっきりと見える。大陸の輪郭、雲の流れ、そして夜には都市の灯りがくっきりと確認できる。

ウィリアムズが撮影したこの写真でも、画面の下の方に地球の夜景が広がっている。オレンジ色や黄色の光の点々が、人間の営みを物語っている。

90分で地球を一周する高速移動

ISSは約90分で地球を1周する。つまり、1日に16回も日の出と日の入りを体験することになる。

宇宙飛行士たちは、昼と夜が目まぐるしく入れ替わる環境で生活している。長時間露光写真を撮るのに最適なタイミングは、ISSが地球の夜側を通過しているときだ。

その短い「夜」の時間帯に、ウィリアムズはカメラを構え、シャッターを開けた。ISSの窓から漆黒の宇宙と地球の夜景を同時に捉えられる、貴重な瞬間だ。

宇宙船や人工衛星も写り込む可能性

写真のタイトルには「Spacecraft(宇宙船)」という言葉も含まれている。もしかすると、星や街明かりだけでなく、他の宇宙船や人工衛星の光も写り込んでいる可能性がある。

地球の周りには、現在約8000機以上の人工衛星が飛んでいる。その中には太陽光を反射して明るく光るものもある。長時間露光で撮影すれば、それらの光も軌跡として記録される。

ISSの近くを通過する宇宙船があれば、その光跡も写真に刻まれる。宇宙はただの真っ暗な空間ではなく、実は光で溢れている場所なのだ。

宇宙写真が教えてくれる地球の姿

宇宙ステーションの窓から見える景色
Photo by Muhammad Nishfu on Unsplash

境界線のない地球

ISSから撮影された写真を見ると、いつも気づかされることがある。それは、地球に境界線は存在しないということだ。

地図には国境が引かれているけれど、宇宙から見た地球にそんな線はない。あるのは、大陸と海、雲と陸地、そして人間が作った街の光だけ。

ウィリアムズの写真に写っている街明かりも、どこの国のものかは分からない。ただ、そこに人が住んでいて、夜を照らす灯りがあることだけが分かる。

宇宙飛行士が撮る写真の意味

NASAの宇宙飛行士たちは、単なる研究者や技術者ではない。彼らは宇宙からのメッセンジャーでもある。

ISSに滞在中、宇宙飛行士たちは頻繁に写真を撮影し、地上に送り続けている。その理由は、地球の美しさと脆さを伝えるため。

長時間露光で撮影された光の軌跡は、単なるアート作品ではない。それは、地球と宇宾が共存している姿を象徴的に示している。地上の街明かりと宇宙の星々が、同じフレームの中で輝いている。

誰でも見られる宇宙の写真

NASAは、ISSから撮影された写真を「Image of the Day(今日の1枚)」として定期的に公開している。ウィリアムズの写真も、その一環として公開されたものだ。

これらの写真は誰でも無料で見ることができる。宇宙に行けなくても、宇宙飛行士の目線で地球と宇宙を眺めることができるんだ。

毎日更新される写真には、オーロラ、火山の噴火、砂漠の模様、台風の渦など、さまざまな地球の表情が収められている。そして今回のような、星と街明かりが織りなす幻想的な光景も。

シルミー

宇宙から見ると、地球ってこんなにきれいなんだね

はかせ

そうなんです。光の軌跡1本1本が、宇宙と地球の物語を語っているんですよ

長時間露光という技法が、ISSの高速移動と組み合わさって、地球と宇宙の共演を1枚の写真に封じ込めた。この写真は、私たちが住む地球が宇宙の一部であることを、静かに、しかし力強く伝えている。

参考文献:
Spacecraft, stars and city lights | Space photo of the day Feb. 25, 2026
出典: Space.com

アイキャッチ画像: Photo by Lai Man Nung on Unsplash

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ISS NASA クリス・ウィリアムズ 人工衛星 国際宇宙ステーション 地球観測 宇宙からの地球 宇宙写真 宇宙飛行士 星空 街明かり 軌道 長時間露光
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