はかせ、生理痛がひどいときって運動したほうがいいの?
実はそうなんです。運動が生理痛を和らげる可能性があるって、最近の研究でわかってきたんですよ
生理痛は医学的には月経困難症と呼ばれ、13歳から25歳の女性の約9割が経験している。お腹や腰がズキズキ痛んで、学校や仕事に集中できなくなることもある。
痛みがひどいときに体を動かすなんて考えられないかもしれない。でも、適切な運動を選べば、痛み止めの薬に頼らずに症状を軽くできる可能性がある。
なぜ生理痛が起きるのか


子宮の収縮が痛みの原因
生理痛の主な原因は、子宮が収縮して内膜を外に押し出そうとする動きだ。このときプロスタグランジンという物質が分泌される。プロスタグランジンは子宮の筋肉を収縮させる働きがあり、これが痛みを引き起こす。
つまり、子宮が「ギュッ」と縮むたびに痛みが走るということだ。頭痛や吐き気、疲労感が同時に起こることも多い。
人によって痛みの強さが違う理由
同じ生理でも、人によって痛みの強さは全く違う。ほとんど気にならない人もいれば、動けないほどの痛みに襲われる人もいる。
この違いには、プロスタグランジンの分泌量が関係している。分泌量が多い人ほど子宮の収縮が強くなり、痛みも激しくなる傾向がある。また、ストレスや睡眠不足も痛みを悪化させる要因になる。
痛み止めだけに頼る問題
多くの人は痛みが来たらイブプロフェンなどの鎮痛剤を飲む。これらの薬はプロスタグランジンの生成を抑えるため、確かに効果がある。
ただし、毎月薬に頼り続けることに抵抗を感じる人も少なくない。胃腸への負担も気になるところだ。もし運動で同じような効果が得られるなら、選択肢が増えることになる。
運動が生理痛を和らげるメカニズム


エンドルフィンが天然の痛み止めになる
運動すると脳からエンドルフィンという物質が分泌される。エンドルフィンは「脳内麻薬」とも呼ばれ、モルヒネに似た痛み止め効果がある。
つまり、体を動かすことで自分の体が痛み止めを作り出すということだ。しかも副作用はない。ランナーズハイと呼ばれる現象も、このエンドルフィンによるものだ。
血流が良くなると痛みが減る
運動すると全身の血流が良くなる。骨盤周りの血行が改善されると、子宮への酸素供給が増える。酸素不足が解消されると、筋肉の緊張がほぐれて痛みが和らぐ。
デスクワークで長時間座りっぱなしだと、骨盤周りの血流が滞りがちだ。軽い運動で血液を循環させるだけでも、痛みの軽減につながる可能性がある。
ストレスホルモンが減る
運動にはコルチゾールというストレスホルモンを減らす効果もある。ストレスが高いと痛みに対する感受性が上がり、同じ刺激でもより強く痛みを感じてしまう。
逆に言えば、運動でストレスを減らせば、痛みの感じ方も変わってくる。これは薬では得られない効果だ。
どんな運動がいいのか


有酸素運動が最も効果的
複数の研究を分析した結果、有酸素運動が最も生理痛の軽減に効果があることがわかっている。具体的には、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどだ。
ある研究では、週に3回、1回30分の有酸素運動を8週間続けたグループが、何もしなかったグループと比べて痛みのスコアが40%減少したという結果が出ている。
激しい運動である必要はない。心拍数が少し上がる程度の、会話しながらできる強度で十分だ。
ヨガやストレッチも有効
ヨガも生理痛の軽減に効果があるとされている。特に骨盤周りの筋肉を伸ばすポーズが有効だ。
チャイルドポーズや猫のポーズなど、子宮周辺の緊張をほぐす動きが痛みを和らげる。ヨガには深い呼吸も組み合わせるため、リラックス効果も期待できる。
ストレッチだけでも効果はある。固くなった筋肉をゆっくり伸ばすことで、血流改善につながる。
筋トレはどうなのか
筋力トレーニングについては、まだ研究データが少ない。ただし、体幹を鍛えることで骨盤底筋群が強化され、長期的には生理痛の軽減につながる可能性がある。
ただし、生理中に高強度の筋トレをするのは避けたほうがいい。体に負担がかかりすぎて、逆効果になる恐れがある。
いつ運動すればいいのか
痛みがピークのときに無理して運動する必要はない。むしろ生理前の1週間や、痛みが落ち着いてきたタイミングが理想的だ。
継続的に運動習慣をつけることで、次の生理のときに痛みが軽くなる効果が期待できる。つまり予防的なアプローチだ。
もちろん、痛みが軽いときに軽いウォーキングをするだけでも、エンドルフィンの効果は得られる。自分の体調と相談しながら調整することが大切だ。
じゃあ、毎月ちょっとずつ運動すれば、生理痛が楽になるかもしれないんだね
そうなんです。薬だけに頼らない選択肢として、試してみる価値はありますよ
運動が万能ではないことも忘れてはいけない。子宮内膜症や子宮筋腫など、病気が原因で痛みがひどい場合は、運動だけでは解決しない。痛みがあまりにも強い場合は、婦人科を受診することが必要だ。
ただ、多くの人にとって、軽い運動は副作用のない痛み対策になる。自分に合った運動を見つけて、少しずつ試してみるのがいいだろう。
参考文献:
Can exercise reduce period pain? And what kind is best?
出典: Medical Xpress










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