MENU
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍

ジャンル

テクノロジー 人体・
医学
宇宙・
天文
歴史・
考古学
生き物・
自然
すべての
記事

特集

身近な「なぜ?」電線の鳥はなぜ感電しない? など› 新しい研究のニュース元の論文で確かめた最新の発見›

動画とSNS

YouTube X Instagram TikTok

このサイトについて

運営者情報› 編集方針と訂正› お問い合わせ› プライバシーポリシー›

© Shirmee

Shirmee/シルミー
知りたいを満たす
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍
Shirmee/シルミー
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍
  1. ホーム
  2. 宇宙・天文
  3. 火星で生命の痕跡を探すなら「きれいな氷」 実験でアミノ酸の一部が5000万年分もった

火星で生命の痕跡を探すなら「きれいな氷」 実験でアミノ酸の一部が5000万年分もった

2026 10/28
宇宙・天文
2026年3月7日2026年10月28日
赤い大地に露出した層状の氷
🕑この記事は約6分で読めます

編集・パクト

火星の氷や永久凍土のなかに太古の生命の痕跡が残っているとしたら、宇宙線を浴び続けても壊れずにいられるのだろうか。

この問いを実験室で調べた研究を、NASAゴダード宇宙飛行センターとペンシルベニア州立大学のチームが宇宙生物学の専門誌『Astrobiology』に発表した。

研究を率いたのはゴダードの宇宙科学者アレクサンダー・パブロフ氏だ。大腸菌由来のアミノ酸などを氷に閉じ込めてガンマ線を浴びせ、どれだけ残るかを測った。

純粋な氷では5000万年分の照射のあとも大腸菌由来のアミノ酸の1割以上が残り、火星の堆積物に似た鉱物を混ぜた試料ではおよそ10倍の速さで壊れた。

目次

なぜ火星では生命の痕跡が消えてしまうのか

宇宙に浮かぶ火星
Photo by Zelch Csaba on Pexels

宇宙線が痕跡を壊していく

火星の地表には銀河宇宙線と太陽からの粒子が絶え間なく降り注ぎ、有機分子を変質させ、やがて生命の化学的な証拠を壊してしまう。

次に火星で生命を探す探査には、この壊れ方の理解が欠かせないと論文は述べている。

あわせて読みたい
火星の岩に有機物がいろいろ眠っていた DNAの部品に似た分子も候補に 探査車キュリオシティが火星の岩から多様な有機分子を取り出し、そのなかにはDNAの部品に似た分子の候補もありました。これは生命がいた証拠ではなく、隕石から来た可能性も残っていて、まだ何とも言えません。

実験室で火星の氷を再現する

試験管が並んだ実験室の棚
Photo by Artem Podrez on Pexels

氷にガンマ線を浴びせた

研究チームは、氷に溶かした個々のアミノ酸と、死んだ大腸菌に由来するアミノ酸を試料にした。

氷を火星の氷の領域の温度に合わせたマイナス60度F(約マイナス51度)まで冷やし、ペンシルベニア州立大学の放射線施設でガンマ線を浴びせた。

火星の地表で長い年月に宇宙線から受ける影響を、ガンマ線で短期間に再現する方法だ。

比べたのは、純粋な水の氷と、火星の堆積物に含まれるケイ酸塩の岩石や粘土を混ぜた試料だ。照射したのは2000万年分の宇宙線に相当する量で、合計5000万年分になるよう残りをモデルで見積もった。

キク

氷に閉じこめたアミノ酸って、5000万年分の宇宙線を浴びたらどれくらい残るのかな?

純氷ではアミノ酸が長く残った

純粋な氷のなかでは、アミノ酸はゆっくりとしか壊れなかった。大腸菌由来のアミノ酸の1割以上が、5000万年分に相当する照射のあとも残った。

抄録は、火星の表面の氷のなかのアミノ酸は、宇宙線に5000万年以上さらされても残ると結論している。

理由について、パブロフ氏は「固い氷のなかでは、放射線が作る有害な粒子がその場で凍りつき、有機化合物まで届かないのかもしれない」と話す。

共著者のクリストファー・ハウス教授(ペンシルベニア州立大学)は「5000万年は、火星の現在の表面の氷の一部で想定される年代よりはるかに長い。そうした氷は200万年より若いことが多い」と述べている。

鉱物が混ざると分解が約10倍速くなる

赤茶けた岩肌のアップ
Photo by Engin Akyurt on Pexels

純氷とのちがい

火星の堆積物に似た試料では、アミノ酸は純氷のおよそ10倍の速さで壊れ、5000万年分の照射を生き延びなかった。

同じグループの2022年の研究では、水氷10%と火星の土壌90%の混合物でアミノ酸が早く壊れていた。そのため、氷だけの試料はそれ以上に壊れやすいと考えられていた。

パブロフ氏は「氷だけに入れた有機物のほうが、水と土を含む試料よりずっとゆっくり壊れたのは意外だった」と話す。

壊れ方を左右する条件

鉱物があると壊れやすい理由は確定していない。研究チームは、氷と鉱物が接する場所にできる滑りやすい膜を通って、放射線の影響がアミノ酸に届くのかもしれないと考えている。

抄録によると、粘土鉱物のモンモリロナイトはアミノ酸を放射線からそれ以上守らず、氷の温度が高いほど分解は速かった。

あわせて読みたい
火星の川底だった岩に有機物、ただし生命がいた証拠とはまだ言えない 火星のジェゼロクレーターで、かつて川底だった岩に有機炭素があることが確かめられました。ただし有機物があることは生命がいたことを意味せず、決着はサンプルの回収を待つことになります。

探すべきは「純粋な氷」だった

抄録は、純氷か氷が大部分を占める永久凍土が、最近積もったアミノ酸を探す最良の場所になるとして、将来の探査の採取地の候補にすべきだとしている。

ただし、この実験が示したのは、アミノ酸が壊れにくい条件であって、火星に生命がいる証拠ではない。

パブロフ氏は「この結果は、純氷や氷が主体の地域が、火星で最近の生物由来の物質を探すのに理想的な場所だと示している」と話す。

ハウス教授は「火星には氷がたくさんあるが、ほとんどは地表のすぐ下にある。将来の探査には、フェニックスのような十分大きなドリルか強力なスコップが必要だ」と指摘する。

キク

アミノ酸を探すなら、鉱物の混ざっていない純粋な氷や氷の多い永久凍土がいちばんの候補なんだ!

参考文献:
Slow Radiolysis of Amino Acids in Mars-Like Permafrost Conditions
Pavlov et al., Astrobiology Vol.25, No.9 (2025). DOI: 10.1177/15311074251366249
出典: NASA Goddard Space Flight Center / Pennsylvania State University
抄録: PubMed
発表文: Are There Living Microbes On Mars? Check The Ice.

YouTubeでも配信中!チャンネル登録よろしくね!
宇宙・天文
地球外生命 宇宙開発 火星 生命の起源
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • 宇宙でキノコは育つのか 民間の宇宙船でヒラタケの栽培に挑んだ実験
  • 氷河期の洞窟画に添えられた点と線、獲物の「暦」だったという説と反論

この記事の編集者

パクトのアバター パクト

科学メディア「シルミー」の運営者。子供の頃から宇宙や生き物の図鑑を読みあさり、大人になった今も科学ニュースを追いかける日々。海外の学術メディアから面白い研究を見つけて、日本語でわかりやすく届けることをライフワークにしています。

関連記事

  • 星空に浮かぶ、赤茶色の帯がある褐色矮星の想像図
    星になりそこねた冷たい天体で、水の雲の厚さが変わっているとみられる
    2026年11月7日
  • 雲の間に見える冬の星座と赤い星
    ベテルギウスの形は、伴星が回る位置とそろって変わっていた
    2026年11月6日
  • 山なみと街の明かりの上に広がる満天の星と天の川
    星はなぜまたたくのか 星ではなく、地球の空気がゆれているから
    2026年11月6日
  • 雪の斜面の向こうに低くしずむ冬の太陽と木々
    冬はなぜ寒いのか 太陽から遠いからではなく、光がななめに当たるから
    2026年11月3日
  • 陸の少ない初期の地球の海の上空を、尾を引いて斜めに落ちてくる彗星のイラスト
    彗星は生命の材料を運べたか 10万通りの計算で、濃く届く衝突はほぼゼロ
    2026年11月2日
  • 青や紫に光る天の川と無数の星
    天の川の星にまぎれていた氷の天体、冥王星より遠くの準惑星候補
    2026年10月30日
  • 南フランスの村の上、明け方の東の空に細い月と明るい金星が光るイラスト
    ゴッホの『星月夜』の空は、1889年7月22日ごろの明け方の空かもしれない
    2026年10月28日
  • 白色矮星のそばを回り、ガスの尾を引くガス惑星のイラスト
    死んだ星の「灰」から生まれた惑星かもしれない 白色矮星に降るニオブが手がかり
    2026年10月23日
シルミーの動画YouTubeで見る
  • 【太陽は燃えていない!?】なぜ太陽は46億年も光り続けられるのか?のサムネイル【太陽は燃えていない!?】なぜ太陽は46億年も光り続けられるのか?
  • 誰も見たことがない地球の中心を、人類はどうやって知ったのかのサムネイル誰も見たことがない地球の中心を、人類はどうやって知ったのか
  • サバンナでなぜシマウマだけ縞なのか 〜150年解けなかった模様の理由〜のサムネイルサバンナでなぜシマウマだけ縞なのか 〜150年解けなかった模様の理由〜
ショートも見る
人気記事
  • スコッチのテープ台にのったセロハンテープ
    セロハンテープをはがす音の正体は、小さな衝撃波の連続だった
  • 密林の道にとぐろを巻く巨大ヘビのイラスト
    インドの炭鉱から、全長11〜15メートルと推定される太古の巨大ヘビ
  • 固まった溶岩の地表に走る裂け目
    「大西洋のグランドキャニオン」と呼ばれる海底の谷が、途中で育つのをやめた理由
  • 緑の背景に描かれた微生物のイラスト
    細菌でがんを内側から攻める130年来の夢、細菌に「点呼」を教えた第一歩
  • 赤銅色に染まった皆既月食の月
    皆既月食の月が赤い理由 次に日本で見られるのは2029年元旦
Shirmee

知りたいを満たす科学メディア

宇宙・テクノロジー・人体・歴史・物理・生物など幅広い科学トピックを、わかりやすく深掘り。最新の研究や発見を、知的好奇心を刺激する記事でお届けします。

カテゴリー
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然

キャラクター紹介

キク
キク

長い耳で、なんでも聞きたがるウサギ。気になる穴を見つけたら、すぐ首を突っ込む。

SNS

X YouTube Instagram TikTok
  • 運営者情報
  • 編集方針と訂正について
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ

© Shirmee/シルミー.

目次
X YouTube Instagram TikTok