MENU
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍

ジャンル

テクノロジー 人体・
医学
宇宙・
天文
歴史・
考古学
生き物・
自然
すべての
記事

特集

身近な「なぜ?」電線の鳥はなぜ感電しない? など› 新しい研究のニュース元の論文で確かめた最新の発見›

動画とSNS

YouTube X Instagram TikTok

このサイトについて

運営者情報› 編集方針と訂正› お問い合わせ› プライバシーポリシー›

© Shirmee

Shirmee/シルミー
知りたいを満たす
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍
Shirmee/シルミー
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然
  • 検索 🔍
  1. ホーム
  2. 生き物・自然
  3. 街灯の下でダンゴムシが5000匹以上、光の縁に沿って円を描き歩き続けていた

街灯の下でダンゴムシが5000匹以上、光の縁に沿って円を描き歩き続けていた

2026 10/28
生き物・自然
2026年7月7日2026年10月28日
円を描いて並ぶワラジムシの仲間
🕑この記事は約7分で読めます

編集・パクト

研究は2026年、生物学誌Ecology and Evolutionに掲載された。夜の街灯の光が、地面を歩く小さな生き物の行動を変えているかもしれない。

目次

ゴラン高原で撮られた5000匹超の円形行進

夜の街灯で始まる集団行進

今回の主役は、庭先や公園でおなじみのダンゴムシだ。彼らは湿った石や落ち葉の下に単独で潜り、乾燥に弱いため日中はほとんど動かない。

集団で目立つ場所に出てくる姿は、専門家の記録にもほとんど残っていない。

ところが夜の街灯の近くでは、数千から数万匹の個体が、中心を空けた円を描いて歩く様子が、2021〜2025年の動画4本に記録された。

1本の画像解析では、約5575匹が数えられている。

円の中心には個体がおらず、回る向きは時計回りも反時計回りもあった。ヘブライ大学の発表は、この現象を「死のスパイラル(death spirals)」と呼んでいる。

発見は北イスラエルのアマチュア博物学者

異変にまず気付いたのは、イスラエル北部ゴラン高原で夏の夜に渦を見たアマチュア博物学者のEviatar Itzkovich氏だ。

論文が解析した動画は2021〜2025年に撮られた5本で、場所はイズレエル渓谷のゲバと、ゴラン高原南部のエリアドの2か所だ。

ゲバの記録はLena Ben Yehudaさんの撮影で、Itzkovich氏は論文の共著者にもなっている。

研究を率いたのは、エルサレム・ヘブライ大学のPhD学生Idan Sheizaf氏と、指導教員のAriel Chipman教授だ。

チームは現地で観察と実験を行った。実験はエリアドの1か所で、自然に起きている行進の最中に、1回10分ずつ行われた。

成果は2026年に生物学誌Ecology and Evolutionの16巻4号(DOI: 10.1002/ece3.73487)として発表されている。

主役は謎の多い等脚類 Armadillo sordidus

渦の中身はArmadillo sordidusという等脚類の一種だった。等脚類はエビやカニと同じ甲殻類の仲間で、陸上で暮らすものはワラジムシ亜目(英語でwoodlice)と呼ばれる。

陸生の甲殻類では最も種の多いグループだ。

日本でおなじみのダンゴムシやワラジムシもこの仲間である。

Armadillo sordidusは非常に研究の少ない種で、これまで生息が確認されていたのは南シリアとゴラン高原だけだった。

今回、行進の観察を進める過程でイスラエル北部のイズレエル渓谷(Jezreel Valley)にも生息していることが初めて記録された。

円形の光の縁が行進を生むという説明

街灯が壁を照らす夜のレンガ造りの建物

磁場は無関係だった

研究チームが検討した仮説の一つは磁場だった。ゴラン高原は火山性の高原で、溶岩の玄武岩のために磁場の向きが逆になる場所がある。

ところが行進中の群れの縁から約0.5 mの所に強力な磁石を置いても、はっきりした反応はなく、円を描く動きは続いた。

紫外線と白色光の決定的な差

次に光の種類を比べた。約5 m離れた紫外線ライト(395 nm)には向かって動いたが、円を描く動きは起きなかった。

ライトを地面の高さに置くと、引き寄せられたのは5〜10%ほどで、大半は元の場所にとどまった。

白色光(6000 K、22 W)は、地面と平行に置くと多数の個体が光源の周りに集まったが、円を描く動きは起きなかった。

白色光を地面に垂直な向きにして三脚に置いた3回の試行では、10分ほどで群れが光の下へ移動し、やがて円形の動きに整っていった。

同じ白色光でも、向きによって結果が分かれたことになる。

キク

同じ白色光なのに、向きを変えるだけで円になるのはどうしてだろう?

光の縁に沿って歩く

鍵は光の形だと論文は考えている。光を地面に垂直に向けると、地面にほぼ円形の明るい範囲ができる。ダンゴムシはこの明るい範囲の縁に沿って歩いているように見える。

論文が提案する仕組みはこうだ。夜に巣から出た個体が人工光に引き寄せられ、光の下の密度がある値を超えると、明るい範囲の縁をたどる円形の動きが始まる。

必要な個体数は、明るい範囲が大きいほど多くなると推定されている。2025年8月6日の動画には、大集団はできたが円にはならなかった例もある。

Sheizaf氏は発表で「集団行動は動物界で一般的ですが、等脚類でこの形が見られるのは全く予想外でした。現代世界の幾何学、つまり街灯がつくる円形の光だまりが、この生き物たちの生まれつきの本能と相互作用して、目を奪われるが害になりかねない創発現象を生み出しているようです」と述べている。

夜間の人工光と円形の行進

夜の高層ビル群と高速道路の光

ムカデに捕食される例が1回あった

観察中、近くにはムカデの一種Scolopendra cingulataやワラジムシの仲間Porcellio laevisもいた。

ムカデがダンゴムシを捕食しているように見える場面は1回で、論文は、人工光による集まりが行動の乱れにとどまらない影響を生むかもしれないと述べる。

発表は、巣から引き出されて円を描き続けると、捕食されやすくなり、生き延びるためのエネルギーも使うおそれがあるとしている。

メスが約8割で、繁殖のための集まりではなさそう

円形の集まりの中心部で102匹を採集したところ、オスが20匹、メスが82匹(約1対4)で、メスのうち24匹が卵を持っていた。

卵を持つメスが多いことから、論文は、この集まりが繁殖と関係するものではないと見ている。

ただし、約1対4という性比は他のArmadillo属で報告されている値と同程度で、集まりに別の生態的な役割があるのかもしれないとも述べる。

夜間の人工光(ALAN)研究のなかでの位置づけ

夜の人工光による生態系への影響は、ALAN(Artificial Light At Night)と呼ばれる分野で長く議論されてきた。

ただし論文が挙げる例は、チョウ、ガ、甲虫、ハエ、ヤスデなど、光に引き寄せられる節足動物が中心だ。

近年は、地面を歩く甲虫やワラジムシでも、活動のパターンや大胆さ、集まり方が変わるという報告が出ている。

今回の観察が新しいのは、等脚類で円形の集団行動を正式に記録し、光が当たる範囲の形がその引き金になりうると示した点だ。

論文は今後の課題として、月明かりなど自然光の下でも起きるのか、なぜこの種に限られ夏に集中するのかを挙げている。

実験はエリアドの1か所で、使った白色光も1種類のランプだったため、街灯の設計にまで話を広げることはできない。

キク

街灯がつくる光の範囲の形が、円い行進の引き金になりうるってことか。

参考文献:
Streetlights are trapping thousands of pill bugs in giant "death spirals"
論文: Sheizaf, Itzkovich, Chipman (2026) A Novel Light-Induced Collective Circular Movement in Armadillo sordidus Isopods, Ecology and Evolution 16(4)
論文全文(PMC)
出典: ScienceDaily / Hebrew University of Jerusalem

YouTubeでも配信中!チャンネル登録よろしくね!
生き物・自然
動物 生態系 身近な疑問
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • 「寝る子は育つ」の仕組み 眠っている間に成長ホルモンを出す脳の回路、マウスで
  • 運動で老いた筋肉が立ち直る仕組みの一部、ハエとマウスで見えてきた

この記事の編集者

パクトのアバター パクト

科学メディア「シルミー」の運営者。子供の頃から宇宙や生き物の図鑑を読みあさり、大人になった今も科学ニュースを追いかける日々。海外の学術メディアから面白い研究を見つけて、日本語でわかりやすく届けることをライフワークにしています。

関連記事

  • クッションのふちから目だけをのぞかせるキジトラの猫
    猫の人見知りは主に怖さと結びつくとみられる 怖いのに近づく猫も
    2026年11月5日
  • 芝生の上で向き合う大きな犬と小さな犬
    大きな犬は老いも速い 「動く遺伝子」を抑えるDNAの目印が速く消えていた
    2026年11月4日
  • 青い海の中を泳ぐ魚の大きな群れ
    魚のDHAはどこから来るのか 珪藻を食べる原生生物が最大の供給役かもしれない
    2026年11月3日
  • 森の木の根元の土から、黄色い指のような形の大きな菌が何本も立ち上がっているイラスト
    高さ50cmの菌「D. rex」 恐竜絶滅のころに生まれたとみられる新しい科
    2026年11月1日
  • 夕暮れの空を飛ぶネッタイシマカの群れのイラスト
    メスの羽音に寄る蚊のオス、その耳をオス用に作る遺伝子が見つかった
    2026年10月29日
  • 地下のトンネルで暮らす2種のデバネズミのイラスト
    がんになりにくいデバネズミの2種、免疫の反応は大きく違っていた
    2026年10月27日
  • 草原の上にかかる虹
    虹はなぜいつも同じ色の順番なのか 赤は42度、紫は40度で雨つぶを出る
    2026年10月27日
  • 芝生の上でこちらを見つめる黒いカラス
    カラスは見て決めるのがサルや人のおよそ2倍速かった 決め方の仕組みは似ていた
    2026年10月24日
シルミーの動画YouTubeで見る
  • 【太陽は燃えていない!?】なぜ太陽は46億年も光り続けられるのか?のサムネイル【太陽は燃えていない!?】なぜ太陽は46億年も光り続けられるのか?
  • 誰も見たことがない地球の中心を、人類はどうやって知ったのかのサムネイル誰も見たことがない地球の中心を、人類はどうやって知ったのか
  • サバンナでなぜシマウマだけ縞なのか 〜150年解けなかった模様の理由〜のサムネイルサバンナでなぜシマウマだけ縞なのか 〜150年解けなかった模様の理由〜
ショートも見る
人気記事
  • スコッチのテープ台にのったセロハンテープ
    セロハンテープをはがす音の正体は、小さな衝撃波の連続だった
  • 密林の道にとぐろを巻く巨大ヘビのイラスト
    インドの炭鉱から、全長11〜15メートルと推定される太古の巨大ヘビ
  • 固まった溶岩の地表に走る裂け目
    「大西洋のグランドキャニオン」と呼ばれる海底の谷が、途中で育つのをやめた理由
  • 緑の背景に描かれた微生物のイラスト
    細菌でがんを内側から攻める130年来の夢、細菌に「点呼」を教えた第一歩
  • 赤銅色に染まった皆既月食の月
    皆既月食の月が赤い理由 次に日本で見られるのは2029年元旦
Shirmee

知りたいを満たす科学メディア

宇宙・テクノロジー・人体・歴史・物理・生物など幅広い科学トピックを、わかりやすく深掘り。最新の研究や発見を、知的好奇心を刺激する記事でお届けします。

カテゴリー
  • テクノロジー
  • 人体・医学
  • 宇宙・天文
  • 歴史・考古学
  • 生き物・自然

キャラクター紹介

キク
キク

長い耳で、なんでも聞きたがるウサギ。気になる穴を見つけたら、すぐ首を突っ込む。

SNS

X YouTube Instagram TikTok
  • 運営者情報
  • 編集方針と訂正について
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ

© Shirmee/シルミー.

目次
X YouTube Instagram TikTok